大学の推薦入試・AO入試に英検は何級、TOEICは何点で有利になる?
2021年から始まる「大学入学共通テスト」では英語民間試験と国語、数学での記述式導入が見送られましたね。
英語の民間試験対策として英検やTOEICの勉強をしてきた高校生にとって振り回されちゃったと感じる人もいるでしょう。
でも、無駄な勉強になったとは思いません。
英検やTOEICで点数を上げることは、推薦入試・AO入試・一般入試に多いにプラスになる
いま、英検を推薦入試・AO入試・一般入試で活用している大学の数は200校以上あります。
英検の結果が次のように入試で活用されています。
◎出願資格「英検2級以上を出願資格とする」など大学よって変わってきます。
◎得点換算「英検準1級以上は英語の学力検査の得点を満点と見なす」など
◎加点「英検2級以上は点数化し、評価に加点」など
◎合否参考「英検2級以上は合否判定の際に参考とする」など
◎試験免除「英検準1級以上は英語の学力検査を免除」などなど
上記のように英検を勉強して結果を出しておけば大学入試にとてつもなく有利となります。
いずれにしても英検2級以上を持っていないと勝負になりません。
準一級に合格すればものすごく有利になります。
英検を大学入試に活用している大学
参考までに、英検を入試に活用している大学の一部を紹介します。
東京大、東京外国語大、京都大、北海道大、筑波大、千葉大、大阪大、神戸大、九州大などの国立大学
早稲田大、上智大、明治大、立教大、青山学院大、法政大、学習院大、国際基督教大、駒澤大、東京理科大、同志社大、立命館大、関西大、関西学院大などの私立大学多数
英検の勉強方法
うちの息子は中学1年から英検の勉強を始めたことで英語が得意になりました。
英検は中2の時に準2級に合格し、高校1年で2級になりました。
その後はTOEICにシフトしたのですが、英検の勉強をしたことは受験英語の点数の伸びにもにつながったと思います。
効果的な英検の勉強方法
当時、息子には本屋さんで買ってきた旺文社の問題集を解かせていました。
それと英語耳にするためにCDを買ってきて毎日、聞かせました。
やはり習うより慣れろの感覚で英検に取り組むと
英検4級→3級→準2級→2級とどんどん合格していきます。
今から英検を勉強して2級、準一級を目指す受験生にオススメの勉強法は、やはり「毎日、英語に慣れること」です。
さて、次からはTOIECを活用する受験生向けです。
大学の推薦入試・AO入試対策にTOEICで高得点をとろう!
TOEICは就職活動するときに必要だというイメージがありませんか?
確かに採用条件に「TOEIC〜点以上」という記載もよく見かけます。
しかし、TOEICは決して大学生や社会人向けだけではありません。
高校生がTOEIC試験を受けて高スコアを出せば、大学入試の英語試験が免除されたり、またAO入試や推薦入試の際、有利になります。
さらに、高校3年の秋ごろまでにTOEICで高スコアを出しておくと無利子の奨学金を借りられる確率が上がります。
うちの息子は学校の評定平均が3.7くらいでした。
嫌いな科目は勉強しないという、親譲りの性格なので仕方ないのですが、TOEICを頑張ってきたおかげで日本学生支援機構の奨学金を借りることが出来ました。
子供2人が私立大学だったので親としてはものすごく助かりました。
AO入試や公募推薦というのは、単なるペーパー試験ではなく、受験者の得意分野や個性を評価する入試です。
また大学が求める出願条件を満たし、高校長からの推薦を得る必要があります。
もちろん、AO入試は大学によって求める条件や資格が異なってきます。
しかしその中でTOEICのスコアを重きに置いた大学が増えているわけは、入学後も英語を使う授業が多かったり、留学を義務とする学部も存在することが挙げられます。
TOEICの高得点(一般的に800点以上が高得点と言われています)を取ることは社会人でも難しいと言われています。
高校生となると、英語だけの勉強をするわけにはいきませんよね。
国公立大学志望でしたら、数学、生物、国語等他の科目の勉強もしなければいけない受験生も多いでしょう。
そんな限られた時間のなかで、TOEICで高得点をとるにはどうしたら良いか。簡単に紹介いたします。
1.毎日TOEICに触れる。
TOEICの高得点を取られた方に聞くと、毎日、継続して勉強することを推奨しています。
もちろん、高校生にとって毎日の勉強は限られた時間の中で大変厳しいと思います。
でも、1日の勉強時間のうち、たとえ数分でもTOEICに関連するモノに触れてみるという習慣を作ることが大切です。
たとえば歴史の暗記で疲れちゃったとき、ベッドに横たわってTOEICのリスニングをヘッドホンで聞きながら休むとか。
人間の記憶力というのは30分後には半分以下になると言われています。次の日何も勉強しなければその記憶はなかったものになるのと同然です。
長期記憶に定着しなければ意味がありませんし、何と言っても英語力が伸びなければモチベーションも下がります。
どんなに忙しくても、TOEICに触れると点数が上がってきます。
2.TOEIC公式問題集を解くこと
本屋さんに行けば、たくさんのTOEIC対策本が並んでいます。
どれも素晴らしい本ですが、全てに手を出そうとすると膨大な時間がかかります。
いろんな参考書に手を出すよりは、1冊をやりきったほうが効果は大きいです。
公式問題集は、TOEICでよく使われる表現、単語がたくさん使われています。
公式問題集を制した者は、TOEICを制するとも言われています。
そして何度も何度も復習してください。
3.TOEIC用単語集で覚える。
英単語が理解できなければ、リスニングもリーディングも難しいですよね。
単語力に自信のない方は単語集で単語をマスターしてください。
TOEICの単語集は普通の単語集と何が違うのかというと、これまで出題されたTOEICの単語を踏まえ作られたものになるので、実際に出題される傾向が高いということです。
試験に出ない単語をたくさん覚えるのは時間の無駄ですよね。
出題傾向のわかっている単語集をひたすら覚えること、つまり最低限の単語を知っていれば自信を持って試験に取り組むことができます。
書店に行き、ご自身にあった単語集を探すことをお勧めします。
そしてなるべく音声がついたCDを購入し、音声を聞きながら覚えると頭にインプットされます。
4.声と一緒に音読する。
いくら単語を覚えても聞き取れなければリスニングで点数は取れません。
音読をすることにより、どのように発音されているのか理解が深まります。
英語の音は日本語とは異なり、音が消えたり、または強調されます。
何度も英語を聞いていると頭の中は英語→日本語というように変換されるのではなく、英語を英語のまま理解できるようになります。
英語を聞きながら、その音を真似して発音する。少し大げさに発音するくらいがちょうどいいです。
それを繰り返すことによって、リスニングの点数は確実に上がります。
とはいえ、これらをすべてやれ!っていったって高校生は、部活や受験勉強・定期テスト対策が大変でクタクタですよね。
TOEICまで勉強する気が起きないよ!と思っている方が多いと思います。
そんな方にお勧めなのが、「まず実際にTOEIC試験を受けてみる」という方法です。
今の自分の得点(スコア)が、解ると「もっと上げたい!」とやる気が出てきますよ。
TOEICの試験回数は多いですから、受けるたびにどんどん得点が上がっていく喜びが得られます。
その喜びこそがモチベーションアップとなるのです。
そして高得点を取れば、AO入試・推薦入試出願の際に大きな武器となります。
また今後社会人になるにあたり、TOEICの得点が就職にも有利になります。
大手企業のなかには、係長○○点以上、課長○○点以上という出世の条件に上げているところもありますので勉強しておいたほうが将来的にも有利になります。
TOEICがAO入試・推薦入試に有利となる大学を少し紹介します。
TOEICの基準スコアをAO入試や推薦入試の出願要件の一部としている大学を一部紹介
北海道大学 工学部環境社会工学科 AO入試 基準スコア600点
明治大学 理工学部建築学科 AO入試 基準スコア670点
青山学院大学 国際政治経済学部全学科 公募制推薦入試 基準スコア590点
学習院大学 国際社会科学部 国際社会科学科 AO入試 基準スコア600点
日本大学 経済学部 AO入試 基準スコア470点
駒澤大学 経済学部 公募制推薦入試 500
同志社大学 グローバル・コミュニケーション学部 公募制推薦入試 基準スコア650点
立命館大学 経営学部国際経営学科 AO入試 基準スコア550点
関西大学 文学部 AO入試 基準スコア620点
上記は、AO入試や公募制推薦入試において基準スコアが明記されている大学の一部です。
基準スコアは明記されていませんが、早稲田大学もAO入試においてTOEICスコアを活用できます。
毎年、志願者が殺到している近畿大学の国際学部 公募制推薦入試ではTOEIC+TOEIC S&Wのスコアが750ですと外国語試験を受けることなく100点満点に換算してくれるようです。
また、近畿大学では特待生制度で授業料を免除してくれる条件の中にTOEICが含まれています。
その他の大学でも英語試験が免除になったり、授業料免除になる場合もあります。
一例
中央大学総合政策学部の英語外部検定試験利用入試では、英語試験免除が550点です。
正確な情報はTOEIC公式ホームページや志望大学のホームページで確認してください。
TOEIC公式ホームページで、AO入試や推薦入試でTOEICスコアを活用している大学を簡単に調べられます。
国公立大学、私立大学、関東の大学、東京の大学、関西の大学と絞り込みが出来ますので便利ですよ♪
うちの息子は高1の9月からTOEICの勉強を始めました。
高3になって慶應のAO入試の出願書類に記入できたTOEICの得点は730点でした。
「TOEIC® Listening & Reading Test 入学試験・単位認定における活用状況ページ」の中に慶應大学はありませんでしたが、AO入試出願書類の中で「高校3年間で特に力を注いだもの」の項目に、部活の他にTOEICの得点結果書類を添付しました。
息子のスコアです↓(顔写真のところは、ぴよちゃんに変更してありますが実物と似ています)
結果、1次選考で落選。
後で先輩に聞いたところ、800点は欲しかったなと言われたそうです。
でも、TOEICの勉強に費やした時間は無駄になりませんでした。
英語の読解力が大幅に向上して一般入試の超長文英語試験に大いに役立ったからです。
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